気色取る(読み)ケシキドル

デジタル大辞泉 「気色取る」の意味・読み・例文・類語

けしき‐ど・る【気色取る】

[動ラ四]
ようすを見てとる。感づく。察する。
「程経にければ、この女ども―・りて」〈平中・二八〉
機嫌をとる。
「追従し―・りつつ従ふほどは」〈少女

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「気色取る」の意味・読み・例文・類語

けしき‐ど・る【気色取】

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙 ( 「けしきとる」とも )
  2. 様子を見てとる。様子を察知する。感づく。
    1. [初出の実例]「人の気色どらぬ前に、月見むとて母の方に来て〈略〉ものは言へ」(出典:平中物語(965頃)二七)
  3. 内意をたずねる。意向を確かめる。けしきをとる。
    1. [初出の実例]「大納言の君深く心かけきこえ給ひて、さも思ひ立ちて宣ふことあらばと、けしきとり心まうけし給ふを」(出典:源氏物語(1001‐14頃)紅梅)
  4. きげんをとる。けしきをとる。
    1. [初出の実例]「時に随ふ世人の、下には鼻まじろきをしつつ、ついせうし、けしきとりつつ従ふほどは」(出典:源氏物語(1001‐14頃)乙女)
  5. 気どる。すます。
    1. [初出の実例]「能おちつき気色(ケシキ)どり、いやあまり気色どるもわろし」(出典談義本・当世花街談義(1754)二)

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