気遣(読み)きづかわしい

精選版 日本国語大辞典 「気遣」の意味・読み・例文・類語

き‐づかわし・い ‥づかはしい【気遣】

〘形口〙 きづかはし 〘形シク〙 気がかりである。心配である。心もとない。危い。
※室町殿日記(1602頃)二「御急せ候而片時も気遣敷候之条」
花間鶯(1887‐88)〈末広鉄腸〉下「国野先生の方が気遣(キヅカハ)しい
きづかわし‐げ
〘形動〙
きづかわし‐さ
〘名〙

き‐づかい ‥づかひ【気遣】

〘名〙
① (形動) 気をつかうこと。心づかい。気がかり。また、そのようなさま。心配。懸念(けねん)
※土井本周易抄(1477)六「吾処をば心安は思はいで きつかいをせうぞ、用心するぞ」
② 今までの事情からみて当然そうなるだろうという期待や恐れ。
人情本・英対暖語(1838)初「再度私の様な者の所へ、お出なすって下さる道理(キヅカヒ)ござゐませんから」

き‐づか・う ‥づかふ【気遣】

〘他ワ五(ハ四)〙 気をつかう。気づかわしく思う。心配する。案じる。
※玉塵抄(1563)二一「きつかい辛労するをかなしんで」
機械(1930)〈横光利一〉「何もさういちいち軽部軽部と彼の眼の色ばかりを気使はねばならぬほどの人でもなし」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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