水俣病と認定基準

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水俣病と認定基準

熊本県水俣市のチッソ水俣工場の排水に含まれていたメチル水銀が八代海(不知火海)に流出、汚染された魚介類を食べた住民らが手足の感覚障害や視野狭窄きょうさくを訴えた。1974年に医療費などを支給する公害健康被害補償法が施行されたが、旧環境庁が77年に「感覚障害など複数の症状」を原則条件とする認定基準を通知、申請棄却が相次いだ。昨年4月の最高裁判決は「感覚障害のみの水俣病が存在しないという科学的実証はない」として、行政判断より幅広く患者を認定。同10月に国の公害健康被害補償不服審査会も最高裁判決を踏襲、感覚障害だけで水俣病と認める裁決を出した。

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