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水産物トレーサビリティー すいさんぶつとれーさびりてぃー traceability of fishery products

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知恵蔵の解説

水産物トレーサビリティー

水産物や水産加工品について、原料や飼い方などの生産履歴の追跡が可能となるシステムのこと。BSE(牛海綿状脳症)の発生を機に食品のトレーサビリティー・システムの確立が注目されている。水産分野では生産が人間の管理下で行われ、消費者の関心の高い養殖魚から取り組まれ始めている。家畜の場合、履歴は1頭ずつ記録されるが、魚はいけすが1単位。種苗(稚魚)の購入先、与えた餌の種類や量、体重・体長の変化、薬品の投与実績と残留濃度などを記録し、出荷時に「履歴書」として魚に添えられたり、消費者や小売業者がネット上で履歴を確認できる仕組み。海産魚類養殖業者の全国組織である全国海水養魚協会などが養殖魚の履歴書の標準例を作成、養殖業者や関係漁協に配布してトレーサビリティー体制の構築に乗り出している。また、複雑で分かりにくいと不満の強かった水産物の名称表示に関しても、水産庁に設置された水産物表示検討会が2003年3月、235種に及ぶ魚介類名称ガイドラインを公表。表示は標準和名とする、輸入魚については「種名」や原産国での使用名とする、などを原則とし、銀ムツ、沖アマダイなどの紛らわしい名称は、それぞれメロ、キングクリップという現地名に統一されることになった。

(榎彰徳 近畿大学農学部准教授 / 2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」
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