水谷氏陣屋跡(読み)みずのやしじんやあと

日本歴史地名大系 「水谷氏陣屋跡」の解説

水谷氏陣屋跡
みずのやしじんやあと

[現在地名]大佐町小阪部 矢矧

江戸時代永富ながとみ村・小坂部おさかべ村に知行地を有していた旗本水谷氏の陣屋で小坂部陣屋ともよぶ。松山藩水谷勝隆の没後、家督を継いだ長子勝宗は弟勝能に二千石を分知、延宝八年(一六八〇)勝能はさらに弟勝睦に三〇〇石を分け与えた。以後両家に継承されて幕末に至るが、勝睦は陣屋を置かず小坂部陣屋に置かれた代官が両家の知行地を管理した。元禄郷帳では永富村・小坂部村ともに水谷勝阜(勝能の子)・勝睦の相給地。「備中村鑑」には永富村九八五石余・小坂部村一千一四石余は水谷弥之介領、小南こみなみ村三〇〇石は水谷銕三郎領とあるが、旧高旧領取調帳では上永富村五二三石余・下永富村四九三石余・小南村三八〇石余・千谷せんだに村五九一石余・小坂部村四八六石余となっており、いずれも水谷弥之介領である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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