水鳥断層崖(読み)みどりだんそうがい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「水鳥断層崖」の意味・わかりやすい解説

水鳥断層崖
みどりだんそうがい

岐阜県本巣市根尾水鳥(ねおみどり)で見られる全長約 500mの地表地震断層。約 35kmにわたって北西―南東方向に走る活断層根尾谷断層震源とする 1891年の濃尾地震によって生じた。当時の根尾村では断層が水平方向に最大 8m左にずれ,断層の南西側が隆起したが,同じ根尾村の水鳥集落だけは局地的に断層の北東側が約 6m隆起し,断層崖が形成された。また同時に 2~3mの左横ずれも起こった。これは約 400m東側に並行して走る別の断層も横ずれを起こしたことで,そのはざまにあたる一帯が隆起したものとみられる。水鳥断層崖は「根尾谷断層」として,1927年国の天然記念物に,1952年国の特別天然記念物に指定された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android