永沈(読み)ヨウチン

精選版 日本国語大辞典 「永沈」の意味・読み・例文・類語

よう‐ちんヤウ‥【永沈】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「よう」は「永」の呉音 )
  2. 浄土双六(すごろく)の語。一度そこに落ちると、長く出ることのできない場所。比喩的にも用いる。
    1. [初出の実例]「ふり出して・南無三おれはようちんじゃ」(出典:雑俳・花笠(1705))
    2. 「浄土双六〈略〉永沉、ここに堕つれば永く沈で出ず、故に如此号」(出典:随筆・還魂紙料(1826)上)
  3. 転じて、地獄の称。
    1. [初出の実例]「一百三十六地獄、無間叫喚阿鼻やうちん」(出典:浄瑠璃・主馬判官盛久(1687頃)四)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android