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有機化学反応 ゆうきかがくはんのう organic reaction

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

有機化学反応
ゆうきかがくはんのう
organic reaction

有機化合物の構造変化の過程。反応を起させるため加えられる試薬,反応時間,熱,光,触媒,圧力,溶媒の種類などによって影響を受ける。有機化学反応置換反応付加反応脱離反応転位反応に分類され,従来いわば経験的,記述的であったものが,有機電子論有機反応論の発達に伴って,理論的に解明されるようになってきた。

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世界大百科事典 第2版の解説

ゆうきかがくはんのう【有機化学反応 organic chemical reaction】

有機化学反応に限らず化学反応一般において,反応物が生成物に変換されるためには,反応物をつくる結合の開裂,それと同時に反応物をつくる結合の生成が起こる必要がある。この結合の開裂(および生成)には二つの様式がある。原子AとBが2個の電子を共有してつくる結合A:Bの開裂が対称的に起こり,AおよびBがそれぞれ1個の電子を得るとき,すなわち開裂が A:B―→A・+・B  ……(1) のように進むとき,この様式を均等開裂homolytic cleavageという。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

有機化学反応
ゆうきかがくはんのう
organic reaction

有機化合物自身が他の化合物に変化したり、有機化合物が他の化合物と相互作用をおこして、さらに別の化合物を生ずる化学的変化をいう。有機反応ともいう。無機化学反応に対応する語であるが、有機化合物共有結合からなるので、共有結合を切断して化学変化をおこさせるのに大きなエネルギーを要する。したがって、有機化学反応は、概して無機化学反応に比べて遅く、反応による生成物も1種類とは限らず複雑な混合物を与えることがしばしばである。有機化学反応は、反応の際におこる共有結合の開裂の様式から、1本の共有結合が切断して2個の遊離基(フリーラジカル)を与えるホモリシスと、1本の共有結合が切断して陽イオン陰イオンを与えるヘテロリシスに分類される(図A)。前者により引き起こされる反応をラジカル反応、後者により引き起こされる反応をイオン反応とよんでいる。
 有機化学反応は反応物の数から一分子反応と二分子反応に分類できる。有機化合物の1分子が、熱や光の作用により他の異性体に変化する異性化反応(図Bの(1))や、2分子以上の簡単な化合物に壊れていく分解反応は、反応がただ1分子からスタートしているので一分子反応という。これに対して、多くの有機化学反応は、有機化合物Aに対して他の化合物B(有機化合物でも無機化合物でもよい)を作用させるとおこる反応で、A1分子とB1分子の合計2分子が関与する反応である。このタイプの反応の代表としては、置換反応と付加反応がある(図Bの(2)、(3))。脱離反応(図Bの(4))は、形式的にはブロモエタンが壊れてエチレンと臭化水素になる分解反応であるが、水酸化ナトリウムという他の化合物との相互作用により反応が引き起こされる二分子反応である。逆に置換反応でも、最初に反応物の一方が一分子反応により分解して、分解により発生した活性分子が第二の反応物に反応する場合もある。この場合には、反応に2分子が関与しているが、反応の速さは最初に分解した分子だけで決まる。
 重合や縮合などの高分子を生成する反応も、基本的には二分子反応である。三分子反応もまれに知られているが、三つの分子が一度に衝突して反応をおこす確率は小さく、多くの場合は一連の二つ以上の素反応で構成されている反応である。[廣田 穰]
『大野惇吉編著『最も単純な有機化学反応――プロトン移動の遷移状態』(1997・丸善) ▽奥山格著『有機化学反応と溶媒』(1998・丸善) ▽櫻井英樹著『岩波講座 現代化学への入門8 有機化合物の反応』(2002・岩波書店) ▽加藤明良著『有機反応のメカニズム』(2004・三共出版) ▽奥山格・杉村高志著『電子の動きでみる有機反応のしくみ』(2005・東京化学同人) ▽松本正勝・山田真二・横沢勉著『有機化学反応』(2005・朝倉書店)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
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