汴河(読み)ベンガ(その他表記)Bian-he; Pien-ho

デジタル大辞泉 「汴河」の意味・読み・例文・類語

べん‐が【汴河】

中国黄河淮河わいがを結ぶ運河。隋の煬帝ようだいが開いた。通済渠つうせいきょ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「汴河」の意味・読み・例文・類語

べん‐か【汴河】

  1. 中国の黄河と淮河(わいが)とを結んだ川。古来重要な水上交通路であったためたびたび改修されて河道は変化しているが、隋・唐代には現在の河南省鄭州付近で黄河と分かれて東南東に流れ、商丘・宿県のあたりを経て淮河に注いだ。隋の煬帝(ようだい)がこの川を利用して通済渠を築いた。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「汴河」の意味・わかりやすい解説

汴河
べんが
Bian-he; Pien-ho

中国,河南省北東部にあった川の名。古く鄭州の北西から黄河の水を引込み,それが開封付近にいたり,汴水といわれ,下流泗水に合して水路を成していた。隋の煬帝のとき開かれた運河の通済渠はこの一部を利用したもので,唐・宋時代の広済渠であるが,それが一般には 汴河と呼ばれることとなり,もとの 汴水を古 汴河といった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の汴河の言及

【大運河】より

… 唐でも洛陽が運河交通の中心で,その北東の黄河南岸に位置する河陰(滎陽)から,隋代の通済渠により汴州(河南省開封市)を経て淮河に連絡したのである。隋の通済渠は唐代には広済渠といわれ,一般には汴河の名が通用した。河陰から黄河をさかのぼって長安に達するには,途中で三門峡の険所を避け,黄河の北岸で物資を車に積み換え陸運せねばならなかった。…

※「汴河」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android