河南県城址(読み)かなんけんじょうし(その他表記)Hé nán xiàn chéng zhǐ

改訂新版 世界大百科事典 「河南県城址」の意味・わかりやすい解説

河南県城址 (かなんけんじょうし)
Hé nán xiàn chéng zhǐ

中国,洛陽旧城から西約5kmにある漢代河南県城の跡。1954年の調査によって,河東岸の小屯村を中心に広がる東西1485m,南北1410mのほぼ方形城壁が明らかにされた。城壁の下に戦国墓,城壁上に後漢末の墓があること,出土の土器に〈河市〉〈河南〉の印を押したもののあることから,この城壁が河南県城址であることが確認された。55年の調査では周王城の外郭が判明し,文献に述べるごとく,河南県城が周王城址に築かれたことが確認されたが,その規模は4分の1ほどに狭められている。城内の調査は55年,城址中央やや東寄りの小屯村南部の調査で,半地下式住居址7基,方形と円形の倉庫址9基のほか,石敷路,井戸,下水道などの遺構が発見された。また中央部を東西に横切る中州路部分の調査では東周から漢代に至る多数の墓葬が発見されている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 秋山

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む