沼川保(読み)ぬのかわほ

日本歴史地名大系 「沼川保」の解説

沼川保
ぬのかわほ

現西頸城郡・糸魚川いといがわ市一帯に所在した保。律令制下の沼川郷に成立し、郷名がそのまま保名になったものと思われる。史料上の初出は糸魚川天津あまつ神社所蔵懸仏の文安六年(一四四九)六月二〇日付の裏板墨書銘で、「越後国沼河保一宮天津社」とある。次いで明応七年(一四九八)閏一〇月の上杉房能寄進状(伊勢古文書集)に「越後国久引郡西浜布川之保西小味御年貢五貫」の田地五反と太刀を伊勢神宮へ寄進したことがみえる。「小味」は現能生のう小見おみ。翌八年七月能生町白山神社所蔵梵鐘の銘は「越後国(ママ)川保内能生山泰平寺鐘」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android