泌尿器官(読み)ヒニョウキカン

デジタル大辞泉 「泌尿器官」の意味・読み・例文・類語

ひにょう‐きかん〔ヒネウキクワン〕【泌尿器官】

泌尿器」に同じ。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「泌尿器官」の意味・わかりやすい解説

泌尿器官
ひにょうきかん

脊椎(せきつい)動物の排泄(はいせつ)(排出)器官の一つ。血液内の廃棄物質や不要物質などを尿にして体外に排出する器官系である。ヒトでは、腎臓(じんぞう)に始まり、尿管、膀胱(ぼうこう)、尿道がこれに属する。体内の血液は腎動脈によって腎臓に送り込まれると、糸球体に達し、腎小体によって尿が生産される。腎盤に集められた尿は、尿管を通って膀胱にためられ、さらに膀胱の尿は尿道を通って外尿道口から排泄される。腎臓、尿管は左右一対ずつある。泌尿器官のうち、男女に著しい差異があるのは尿道である。男性では陰茎内を走るため、約16~18センチメートル(日本人の場合)にも達する長くて細い管であるが、女子の場合は約4センチメートルときわめて短い。男子の尿管の後端部(前立腺(せん)部)には一対の射精管や前立腺管が開口している。男子の場合では、尿道が尿の通路であると同時に精液の射出路ともなる。局所解剖学的にみると、男性では膀胱の後部には直腸が位置するが、女性の場合は子宮が位置し、その後ろに直腸がくる。

[嶋井和世]

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