法定選挙費用(読み)ホウテイセンキョヒヨウ

デジタル大辞泉 「法定選挙費用」の意味・読み・例文・類語

ほうてい‐せんきょひよう〔ハフテイ‐〕【法定選挙費用】

公職選挙法によって定められた選挙運動費用の最高限度額。

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精選版 日本国語大辞典 「法定選挙費用」の意味・読み・例文・類語

ほうてい‐せんきょひようハフテイ‥【法定選挙費用】

  1. 〘 名詞 〙 選挙公正をはかるため、公職選挙法により選挙管理委員会が定めた公示(または告示)後の選挙運動費の最高限度額。公示日(または告示日)現在の有権者数を議員定数で割ったものに、各級選挙ごとに定められている人数割額を掛け、さらに固定額を加える。なお、これを超えた費用を使った候補者の当選本来は無効とされる。法定費用。

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知恵蔵 「法定選挙費用」の解説

法定選挙費用

選挙運動に関する費用の支出について、公職選挙法に定められた、超えることができない最高限度額の通称。支出がこの制限額を超えると出納責任者に罰則が適用され、その刑が確定すれば、候補者が当選していたとしても、連座制によって当選は無効となる。
制限額は、公職選挙法施行令の定める金額および、公職選挙法の定める計算方法に基づいて算出する。参議院比例代表選出議員の選挙では5千200万円の固定額、衆議院小選挙区選出議員の選挙では、有権者数に人数割額15円を乗じて得た額と、固定額1千910万円とを合算した額、都道府県の議会の議員の選挙では、選挙区内の議員の定数で有権者数を割った数に人数割額83円を乗じて得た額と、固定額390万円とを合算した額というように、選挙の種類によって制限額が決まっている。有権者数は選挙の期日の公示または告示の日において選挙人名簿に登録されている者の総数となるので、正式な法定選挙費用はこのときに確定する。
選挙費用が過大にならないよう制限額を定めたものであり、すべての議員の選挙費用は収支報告書の上では当然この金額の範囲内であることが求められる。しかしながら、公示前に行った政党活動その他についての費用は含まれないなどの複雑な部分もある。このため、自分の選挙では法定選挙費用以上の費用がかかっていると、「勘違い」から公言した議員もいる。

(金谷俊秀  ライター / 2009年)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「法定選挙費用」の意味・わかりやすい解説

法定選挙費用
ほうていせんきょひよう

選挙費用」のページをご覧ください。

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