デジタル大辞泉 「泡沫人」の意味・読み・例文・類語 うたかた‐びと【泡=沫人】 はかなく消えてゆく人。人の命や出会いのむなしさを泡あわにたとえていう語。多く愛人や妻についていう。「絶えず流るる水の泡、―は恙つつがなく、ありやなしやと」〈松の葉・四〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「泡沫人」の意味・読み・例文・類語 うたかた‐びと【泡沫人】 〘 名詞 〙① 水面に浮かぶあわのように、はかなく消えてゆく人。はかなく死んでいく人。[初出の実例]「思ひ河たえず流るる水のあわのうたかた人にあはで消えめや〈伊勢〉」(出典:後撰和歌集(951‐953頃)恋一・五一五)② 恋い思う人。また、思いながらなおその思いの届かない人。〔文明本節用集(室町中)〕泡沫人の語誌「うたかた」は、はじめは人間一般の属性として付けられた修飾語であったが、用例が多く恋の歌であったところから、後には愛人のことをいうようになった。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例