泣尽す(読み)ナキツクス

デジタル大辞泉 「泣尽す」の意味・読み・例文・類語

なき‐つく・す【泣(き)尽(く)す/鳴(き)尽(く)す】

[動サ五(四)]
(泣き尽くす)泣きたいだけ存分に泣く。「涙もかれんばかりに―・す」
(鳴き尽くす)虫などが声の限りに鳴く。
蟋蟀は…変りなく秋を―・している」〈芥川戯作三昧

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「泣尽す」の意味・読み・例文・類語

なき‐つく・す【泣尽・鳴尽】

  1. 〘 自動詞 サ行五(四) 〙
  2. ( 泣尽 ) 泣きたいだけ泣く。涙の出るだけ泣く。
    1. [初出の実例]「声も忍ばずなきつくし給ふ御けしきの心ふかさに、よろづのつらさも消えぬべし」(出典:浜松中納言物語(11C中)二)
  3. ( 鳴尽 ) 虫などがあらん限りに鳴く。
    1. [初出の実例]「鳴きつくす野もせの虫の音のみして人は音せぬ秋の故郷〈朔平門院〉」(出典:玉葉和歌集(1312)秋上・六〇二)

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