泳がせ捜査(読み)およがせそうさ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「泳がせ捜査」の意味・わかりやすい解説

泳がせ捜査
およがせそうさ

犯罪が進行中であるのを知りながら当局監視もと犯人または容疑者を放置しておき,決定的な場面にいたったところで検挙する方法。おもに麻薬捜査で用いられる。 1988年に批准した麻薬新条約で認められている国際的な監視付移転 (コントロールド・デリバリー。不正薬物の荷物自国内に入ったり自国を経由することを当局の監視下で認めること) に対応させるため,91年公布の麻薬2法のなか入管法特例を設け,日本でも泳がせ捜査が可能になった。犯罪がすでに実行されている点で,おとり捜査とは異なる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android