津々山(読み)つづやま

日本歴史地名大系 「津々山」の解説

津々山
つづやま

南北朝内乱の戦跡。延文四年(一三五九)暮から、足利義詮は細川清氏・畠山国清らの大軍を動員して、南朝方の軍事上の拠点である南河内を攻撃し、対する楠木正儀・和田正武らは竜泉りゆうせん平石ひらいし(現南河内郡河南町)赤坂あかさか(現同郡千早赤阪村)の諸城を構えた。これらの南朝方の諸城を攻撃するため本陣が置かれたのが津々山で、廿山に比定される。「太平記」巻三四(新将軍南方進発事付軍勢狼藉事)には延文五年二月一三日のこととして「先陣ノ勢二十万騎ハ、金剛山ノ乾ニ当リタル津々山ニ打上テ陣ヲ取。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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