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(今谷明)
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室町幕府2代将軍。尊氏の三男。1335年(建武2)尊氏,叔父直義が建武政府を攻め上京したのちも,鎌倉に残り東国を統治する。49年(正平4・貞和5)尊氏の執事高師直と直義が対立すると,尊氏は義詮を召喚し直義の代行をさせたが,この対立は尊氏と直義の抗争に発展した。52年(正平7・文和1)尊氏・義詮は南朝に降るが,直義を討つやこれと決別,直義の養子直冬や南朝と京都の争奪戦を繰り返した。58年(正平13・延文3)尊氏が没し義詮が征夷大将軍となると,仁木義長や細川清氏が離反したが,62年(正平17・貞治1)斯波義将を執事に任命,翌年山陽の大内弘世や山陰の山名時氏が帰参し安定期を迎える。また義詮は引付を縮小し自身の親裁権を拡大したが,それに応じ執事の権限が強化され執事は管領となった。66年義将失脚ののち親裁を行うが,翌年11月政務を嫡子義満に譲り管領細川頼之に補佐せしめ,12月7日病没した。
執筆者:鳥居 和之
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室町幕府第2代将軍。幼名千寿王。尊氏(たかうじ)の子。1333年(元弘3・正慶2)新田義貞(にったよしさだ)の鎌倉攻略に一族を率いて参加。鎌倉幕府滅亡後義詮は鎌倉にとどまり、下向した足利直義(ただよし)とともに東国経営に携わる。建武政権崩壊後、北畠顕家(きたばたけあきいえ)によって一時鎌倉を追われたが回復し、関東を足利方の拠点とすることに成功する。1349年(正平4・貞和5)尊氏、高師直(こうのもろなお)と直義との間に不和が生じたとき上洛(じょうらく)し、直義にかわって政務をとった。観応(かんのう)の擾乱(じょうらん)中は畿内(きない)各地を転戦し、直義方、南朝軍と京都争奪戦を展開した。1358年(正平13・延文3)尊氏が死去すると、その後を継いで征夷(せいい)大将軍となり室町幕府の基礎を固めた。1367年12月7日病没した。法号は宝篋院道惟瑞山(ほうきょういんどういずいざん)。贈左大臣従(じゅ)一位。
[伊藤喜良]
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1330.6.18~67.12.7
室町幕府の2代将軍(1358.12.8~67.12.7)。初代尊氏の三男。母は赤橋登子。幼名千寿王。法名宝篋(ほうきょう)院瑞山道権。正二位権大納言・贈従一位左大臣。1333年(元弘3)父の名代として新田義貞とともに鎌倉攻めに参加。以後も鎌倉に留まって関東を掌握した。49年(貞和5・正平4)叔父直義(ただよし)にかわって政務をとるため上洛。51年(観応2・正平6)父とともにいったん南朝に降るが,翌年南朝軍を男山合戦で破り,後光厳(ごこうごん)天皇を践祚(せんそ)させた。その後3度にわたって南朝の京都占拠を撃退。尊氏の死後将軍となり,斯波義将(しばよしゆき)を執事として幕政の安定をはかり,63年(貞治2・正平18)大内・山名両氏を帰服させた。67年,死に臨んで幼少の嫡子義満に家督を譲り,細川頼之を管領に任じ後事を託した。
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…旧国名。江州。現在の滋賀県にあたる。
【古代】
東山道に属する大国(《延喜式》)。〈淡海〉〈近淡海(ちかつおうみ)〉とも表記される。滋賀,栗太,甲賀,野洲,蒲生,神崎,愛智,犬上,坂田,浅井,伊香,高島の12郡からなる。《延喜式》のほか738年(天平10)の〈上階官人歴名〉(《正倉院文書》)によって当時も大国であったことが判明する。国衙跡が大津市瀬田神領町の三大寺丘陵で発掘され,国府域は方8町の四周に半町の外縁がめぐっていたと考えられている。…
…室町幕府による東国支配のために鎌倉に置かれた政庁である鎌倉府の長官。関東公方(くぼう)ともいう。足利氏の東国支配は,1333年(元弘3)12月建武政権下で足利直義が〈関東十ヵ国〉(相模,武蔵,上野,下野,上総,下総,安房,常陸,伊豆,甲斐)の支配をゆだねられ後醍醐天皇の皇子成良親王を奉じて鎌倉に入ったことにはじまる(鎌倉将軍府)。足利尊氏は,36年(延元1∥建武3)11月京都に幕府を開いたが,その嫡子義詮を鎌倉にとどめ,これを〈鎌倉御所(鎌倉公方)〉とし,そのもとに関東管領を配置して東国の政治一般にあたらせた。…
※「足利義詮」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
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