改訂新版 世界大百科事典 「流動摩擦」の意味・わかりやすい解説 流動摩擦 (りゅうどうまさつ)flow friction 流体の流動に伴う摩擦。パイプの中に流体を流すにはパイプの片端から圧力を加え,流体の流動にともなう摩擦力に打ち勝つ必要がある。定常状態では両者はちょうどバランスしている。一般的にいえば流動摩擦は,流速,粘性とともに増加し,管径が大きくなると小さくなる。ただし,もう少し詳しくみると,流動摩擦は層流と乱流で様子が違う。完全に発達した乱流の場合は流動摩擦力は粘性に無関係になり,流体の密度をρ,速度をUとすると,1/2 ρU2に比例する。しかし一方,層流では粘度に依存し,粘度をμ,管径をDとすると,μU/Dに比例する。執筆者:西村 肇 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by