デジタル大辞泉 「浅む」の意味・読み・例文・類語 あさ・む【浅む】 [動マ四]《近世以後「あざむ」とも》1 意外なことに驚く。あきれかえる。「あな、あさましとぞ―・みける」〈保元・中〉2 さげすむ。あなどる。「―・み笑ひ、あざける者どももあり」〈更級〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「浅む」の意味・読み・例文・類語 あさ・む【浅】 ( 後世は「あざむ」とも )[ 1 ] 〘 自動詞 マ行四段活用 〙① 予期していたこととはかけ離れた事態に出あって驚き、あきれる。あっけにとられる。よい場合にも悪い場合にもいう。[初出の実例]「『空言はいとうたてあり。大殿の笛の音にも似ず、世の常ならぬ音は、誰伝へん』と、あさませ給て」(出典:狭衣物語(1069‐77頃か)一)② 意外なことで興ざめる。あきれかえる。[初出の実例]「『いふかひなし。誰とだに知らせで止みぬるわざをせん』と言ひ合せつつ、おどろきあさむ気色も見せず」(出典:浜松中納言物語(11C中)一)[ 2 ] 〘 他動詞 マ行四段活用 〙① 驚きあきれたことだと思う。あさましく思う。[初出の実例]「いとぞあさましきや。世のなかの人のあさみきこゆることよ」(出典:和泉式部日記(11C前))② けいべつする。さげすむ。あなどる。[初出の実例]「猶申しゆるさんとする卿の二位をぞ人はあさみける」(出典:愚管抄(1220)六)「こころ懲りぬ御兄なつかしあざみては博士得ませと別れし人も」(出典:恋衣(1905)曙染〈与謝野晶子〉) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例