浮根(読み)うきね

精選版 日本国語大辞典 「浮根」の意味・読み・例文・類語

うき‐ね【浮根】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 「うき」は泥土の意 ) 泥の中の水草の根。特に、あやめ(現在の菖蒲(しょうぶ))についていう。「憂(う)き音(ね)」にかけて用いられることが多い。
    1. [初出の実例]「五月五日〈略〉うきねのみ袂にかけしあやめ草引きたがへたる今日ぞうれしき」(出典:栄花物語(1028‐92頃)浦々の別)
  3. 地表に現われた根。浮寝に掛けて用いることもある。
    1. [初出の実例]「片岸の松のうきねと忍びしはさればよ遂に顕はれにけり〈よみ人しらず〉」(出典:拾遺和歌集(1005‐07頃か)恋二・七四三)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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