日本歴史地名大系 「浮橋村」の解説 浮橋村うきはしむら 静岡県:田方郡大仁町浮橋村[現在地名]大仁町浮橋伊豆半島北部から東に向かった田中(たなか)山中の盆地にある村で、西は下畑(しもはた)村、東は賀茂(かも)郡下多賀(しもたが)村(現熱海市)、北は畑(はた)村(現函南町)。正平一五年(一三六〇)二月四日の後村上天皇綸旨案(脇文書)に村名がみえ、真宮(まみや)郷浮橋村地頭職は宇佐美日向入道の所領であったが、勲功賞として南朝から宇佐美為成に与えられている。日向入道と為成の系譜関係は不明だが、南北朝内乱における宇佐美一族内部の分裂状況を示していよう。翌康安元年(一三六一)五月五日為成は祐興に所領を譲っている(中南区有文書)。こののち当村は山下彦八の所領となったらしく、応永二四年(一四一七)五月一八日には守護上杉憲基が南条(なんじよう)郷内山下彦八跡浮橋村を三嶋社(三嶋大社)に寄進し(三嶋大社文書)、同二二日守護代寺尾憲清が神主に沙汰付けしている(同日「伊豆守護代寺尾憲清打渡状」同文書)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by