浴む(読み)アム

デジタル大辞泉 「浴む」の意味・読み・例文・類語

あ・む【浴む】

[動マ上二]湯や水を浴びる。
「隠れたる方にて水―・み給ひて」〈栄花・本の雫〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「浴む」の意味・読み・例文・類語

あ・む【浴】

  1. [ 1 ] 〘 他動詞 マ行上二段活用 〙
    1. 湯や水などをあびる。あびる。
      1. [初出の実例]「源のさねが、筑紫へ湯あみむとてまかりける時に」(出典:古今和歌集(905‐914)離別・三八七・詞書)
      2. 「何とぞ無事になさしめ給へと、密に起て水を浴(ア)み」(出典人情本・清談若緑(19C中)四)
    2. 光などをいっぱいに受ける。
      1. [初出の実例]「日光を浴(ア)みたる白き掌(たなぞこ)は」(出典:有楽門(1907)〈森鴎外〉)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 マ行四段活用 〙 [ 一 ]に同じ。
    1. [初出の実例]「穴穂天皇、沐浴(みゆアマ)むと意(おぼ)して山宮に幸(いでま)す」(出典:日本書紀(720)雄略即位前(前田本訓))

浴むの語誌

→「あむす(浴)」の語誌


かわ・むかはむ【浴】

  1. 〘 自動詞 マ行上二段活用 〙 水浴する。
    1. [初出の実例]「人有りて大海に在りて浴(カハム)」(出典:東大寺本大般涅槃経平安後期点(1050頃)二四)

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