コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

山宮 やまみや

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

山宮
やまみや

山を神体とする神社で,1社で2ヵ所の祭場をもつ場合,山頂や中腹など高いところにあるほうの祭場をいう。それに対し,山の入口や里にある祭場を里宮と呼ぶ。里宮とあわせて「本宮前宮」「上社下社」「秋宮春宮」と呼ばれることも多い。山の神が春に山から里へ下り,秋の収穫が終ると山へ帰ると信じられており,そのときどきに祭礼が行われる。山の神は田の神や祖先神とも交渉をもっている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディアの解説

山宮【やまみや】

1社で2ヵ所の祭場をもつ神社で,山麓の里宮に対し,山頂や中腹にも神祠を建て山全体を神体とみなし,これを山宮という。所により春宮・秋宮,下社・上社,前宮・奥宮ともいい,富士の浅間(せんげん)神社,筑波(つくば)神社など各地に見られる。
→関連項目山岳信仰

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典 第2版の解説

やまみや【山宮】

集落を囲繞(いによう)する山の頂にまつられる共同体守護神。日本では古代以前から山岳信仰があつく,山頂とか山腹山霊である〈山の神〉が鎮座し霊妙な威力を周辺の住民に誇示すると考えられていた。したがって,そこは森厳なる聖域であるから,容易には入ることが許されない。人々は山麓や平地居住地からはるかに神を仰ぎ拝むことによって,わずかに宗教的充足感をみたしていた。つまり山すそに遥拝所の社殿を建て,そこで年ごとの祭祀を執行してきた。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

やまみや【山宮】

山上・山腹にある祭場。山を霊魂の憩い場とする信仰によるという。 ↔ 里宮

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

山宮
やまみや

山上や中腹にある社(やしろ)で、山麓(さんろく)や村里にある里宮に対する呼称。普通、同一の祭神を山上と山麓で祀(まつ)ることから、山宮と里宮、上宮(かみみや)と下宮(しもみや)、上社(かみしゃ)と下社(しもしゃ)あるいは奥宮と本宮(もとみや)などと区別してよばれている。春になると神が山から田へ降りて田の神となり、秋にはふたたび山に戻って山の神になるといった田の神の去来伝承が広く信じられていること。新潟県の弥彦(いやひこ)神社のように、祭神がまず弥彦(やひこ)山の神陵に降臨すると伝え、山上を神降臨の場所として祀り、本社は山麓に祀るという神社があること。そして、伊勢(いせ)神宮の社家の度会(わたらい)、荒木田(あらきだ)両氏の山宮行事が祖先祭りと考えられること。これらのことから、元来は山上で祀っていたものがしだいに山麓で祀られるようになったと解釈されがちであり、山宮から里宮へ、という図式でとらえられた。そのうえ、山の神は祖霊の具現したもので、山宮の意義は祖霊を祀ることにあったという説に発展した。しかし、これは実証性に欠ける。日本の神は古来より神木などの依代(よりしろ)によって天より降臨すると意識されてきた。したがって、多くの事例に即せば、山麓に祀られている神が天から降臨したという伝承をもっているために、その伝承に基づいて山上に祀るようになったり、降臨の場所を山上に定めたりするようになったという見解のほうが妥当性をもつと考えられる。[佐々木勝]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

山宮の関連キーワード浅間神社(あさまじんじゃ 山梨県の神社)鹿児島県志布志市志布志町田之浦エンビプロ・ホールディングス鹿児島県志布志市志布志町安楽鹿児島県鹿屋市串良町細山田日吉大社(ひえたいしゃ)本宮(正宮の称)山木検校(3世)山木検校(3代)青山王の誕生祭一宮(山梨県)延年[小迫]志布志(市)こきりこ祭り山宮浅間神社奇石博物館最仁法親王伯母谷将監大嵩 ミツ松尾大社

今日のキーワード

阪神園芸

阪神電気鉄道株式会社の子会社で、兵庫県西宮市に本社を置く造園会社。正式名称は「阪神園芸株式会社」。1968年に設立された。環境緑化工事の施工・維持管理、公園植栽などの管理、観葉植物のリースといった業務...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

山宮の関連情報