海底津波計(読み)カイテイツナミケイ(その他表記)ocean bottom tsunami gauge

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「海底津波計」の意味・わかりやすい解説

海底津波計
かいていつなみけい
ocean bottom tsunami gauge

津波予報のために,沖合海底に設置して水圧変化を測定し,そのデータをもとに水位変化を捕らえる装置。海面波浪短波で,その水圧変化は表層に限られるが,潮汐津波長波であるから,水圧変化は海面と海底ではほとんど変わらない。この装置は,沖合の海底で水圧変化を測定し,ケーブルを使ってデータを陸上の監視局へ送信し,陸上で常時監視するもので,日本では気象庁が御前崎沖に1ヵ所 (水深 2200m) ,房総半島沖に3ヵ所 (1910m,2100m,4010m) 津波計を設置している。沖合では津波による水位変化は,沿岸ほど大きくないので,信号検出のために精度の良い測器が要求される。なお,津波計に併設して海底地震計が置かれており,周辺海域の地震の綿密な観測・調査が行なわれている。

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