消滅核種(読み)ショウメツカクシュ(その他表記)extinct radionuclide

関連語 26Al 高岡

最新 地学事典 「消滅核種」の解説

しょうめつかくしゅ
消滅核種

extinct nuclide

元素合成直後に存在した証拠があるが,現在では消滅して見いだせない天然の一次放射性核種。理論的には元素合成の仮説として考えられたが,実験的証拠は隕石中での129I(半減期16×106年)の娘核種129Xeの同定が最初である。消滅核種を利用して,元素合成終了と物質形成(娘核種の保持)の間の期間(形成期間,formation interval)を決定できる。現在確実視されている消滅核種は,26Al(0.7×106年),53Mn(3.7×106年),60Fe(1.5×106年),107Pd(7×106年),129I(16×106年),146Sm(103×106年),244Pu(82×106年)である。( )内は各核種の半減期を表す。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「消滅核種」の意味・わかりやすい解説

消滅核種
しょうめつかくしゅ
extinct radionuclide

かつては天然に存在していた放射性核種で,現在では崩壊によって検出不可能な量にまで減少していると考えられる核種。たとえばヨウ素 129は原始太陽系には存在したと考えられる (隕石中にヨウ素 129の放射壊変によって生じたと考えられるキセノン 129が存在するので) が,現在では自然界にヨウ素 129は発見されない。これはヨウ素 129の半減期が 1700万年と太陽系の年齢 46億年に比べて短いため,ヨウ素 129はほとんどすべて放射壊変してキセノン 129になったものと考えられる。現在はウラン 235 (半減期は7億年) ,プルトニウム 244 (半減期は 8000万年) ,サマリウム 147,鉛 205,ウラン 236,キュリウム 247,パラジウム 107などの壊変生成物や壊変の痕跡を検出する試みがいろいろ行われている。これらの研究は,元素が宇宙で合成されてから太陽系ができるまでの時間を推定するのに役立つ。

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