食塩水の電解で生成した塩素ガス中に含まれる水分を除き,加圧または常圧下で冷却して液化すると得られる.乾燥は冷却脱水と濃硫酸との向流接触により行う.乾燥塩素ガスの液化方式には,高圧水冷式(8~12 atm に加圧し水冷液化),中圧ブライン冷却式(0.5~1 atm で-30~-40 ℃ のブライン冷却液化),常圧フレオン冷却式(常圧のままフレオンの気化熱で-40~-45 ℃ に冷却液化)などがある.現在,すべて常圧法に転換しつつある.パルプ,紙のさらし,化学薬品製造に用いられる.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報