気化熱(読み)キカネツ

デジタル大辞泉 「気化熱」の意味・読み・例文・類語

きか‐ねつ〔キクワ‐〕【気化熱】

気化するのに必要な熱量。ふつう、1グラムの液体を、同温度の気体にするのに必要な熱量をいい、セ氏100度の水の気化熱は539.8カロリーに等しいとされる。昇華熱も含めていうこともある。蒸発熱
[類語]温熱火熱かねつ炎熱焦熱熱気温気うんきいきほとほとぼり余熱地熱電熱融解熱放射熱灼熱赤熱白熱加熱過熱暖房保温予熱断熱発熱放熱高熱ヒート

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「気化熱」の意味・読み・例文・類語

きか‐ねつ キクヮ‥【気化熱】

〘名〙 液体が気化する時に外部から吸収する熱量。吸収された熱が温度上昇に使われないで、気化のためのエネルギーとして使われるので気化の潜熱ともいう。蒸発熱。〔現代術語辞典(1931)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

百科事典マイペディア 「気化熱」の意味・わかりやすい解説

気化熱【きかねつ】

蒸発熱とも。液体が気化する際に外部から吸収する熱量。潜熱一種凝縮熱に等しい。ふつうは物質1g,1kgまたは1mol(モル)を気化させるのに必要な熱量で表す。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

化学辞典 第2版 「気化熱」の解説

気化熱
キカネツ
heat of gasification

[同義異語]蒸発熱

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「気化熱」の意味・わかりやすい解説

気化熱
きかねつ

蒸発熱

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

栄養・生化学辞典 「気化熱」の解説

気化熱

 気化潜熱ともいう.物質が気化するときに必要な熱.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の気化熱の言及

【気化】より

…気化は,一次相転移の一種で,温度一定の下で物質の密度が不連続に増す。このとき物質による熱の吸収が起こるが,この熱を気化熱と呼ぶ。例えば100℃,1気圧のときの水の気化熱は1g当り約539calである。…

【蒸発】より

…コップに水を入れて,常温で十分に広い空間に放置すると,水がすべて蒸発してしまうが,これは気化した蒸気が広い空間に広がって,圧力が飽和蒸気圧に達しないからである。蒸発に際しては,物質は周囲から潜熱(蒸発熱,または気化熱という)を吸収する。夏の暑い日に水をまくと涼しくなるのも,蒸発の際に周囲から熱を奪うためである。…

※「気化熱」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android