淡む（読み）アワム

デジタル大辞泉

あわ・む〔あはむ〕【淡む】

［動マ下二］軽く扱う。疎んじる。
「げに、かく―・められ奉るも」〈源・帚木〉

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

あわ‐・むあは‥【淡】

1. 〘 他動詞 マ行下二段活用 〙
2. ① よそよそしくする。うとましくする。疎遠に扱う。
   1. [初出の実例]「いみじうあはめ恨み申し給へば」(出典：源氏物語（1001‐14頃）夕霧)
3. ② 相手の言動を非難しておとしめる。言いけなす。
   1. [初出の実例]「つまはじきをして、いはむ方なしと、式部をあはめ憎みて」(出典：源氏物語（1001‐14頃）帚木)
4. ③ 相手の言動の欠点をとがめいさめる。たしなめてやめさせようとする。
   1. [初出の実例]「上は下の過を責め、下は上の暴きを諫(アハメ)ば」(出典：日本書紀（720）天武八年一〇月（北野本訓）)
   2. 「かかる所に上臈(じゃうらふ)のけぢめ、いたうは分くものかとあはめ給ふ」(出典：紫式部日記（1010頃か）寛弘五年一〇月一七日)

出典　精選版 日本国語大辞典