深倉村(読み)ふかくらむら

日本歴史地名大系 「深倉村」の解説

深倉村
ふかくらむら

[現在地名]大牟田市唐船とうせん

伏部ふすべ村の北、甘木あまぎ丘陵の南西麓にある。内海に臨む海浜村落。天文一九年(一五五〇)頃のものと推定される年月日欠の三池氏等知行坪付(田尻家文書/佐賀県史料集成七)に「ふかくら」六町がみえ、また田尻鑑種が龍造寺隆信に帰順した後の、天正七年(一五七九)から同八年頃の年月日欠田尻鑑種知行坪付(同上)などにも深蔵村六町が記される。深倉の内には唐船・船塚ふなづかなどの小字があり、唐船漂着にまつわる伝説をもつが(南筑明覧)、天文頃に大友義鑑が三池氏に対し「渡唐船」の荷所について打診した豊饒鑑述の書状(中村光穂氏所蔵文書/筑後国三池荘史料(九州荘園史料叢書))があり、対明貿易にちなむ地名伝承と考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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