日本大百科全書(ニッポニカ) 「深川(舞踊音楽)」の意味・わかりやすい解説 深川(舞踊音楽)ふかがわ 寄席(よせ)や花柳界で流行した舞踊音楽。幕末期、江戸の願人坊主(がんにんぼうず)は大坂の住吉(すみよし)踊をまねて、街頭で「かっぽれ」や茶番狂言を演じた。その演目の一つがこの曲である。明治中期に座敷化し、手拭(てぬぐい)を頭に巻き付け、裾(すそ)をはしょって、高座や花柳界で踊られるようになった。明治末期から大正にかけては豊年斎梅坊主(ほうねんさいうめぼうず)(1854―1927)の名が高いが、昭和以降は、どちらかといえば歌だけが愛唱されている。[倉田喜弘] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例