江戸で宝永年間(一七〇四‐一一)、歌舞伎の楽屋で役者達が大入りの時、慰労のために酒や茶菓を景物に出して即興の狂言を演じることがあり、「酒番(さかばん)」「茶番」などと称した。宝暦年間(一七五一‐六四)より素人にも伝わり安永・天明(一七七二‐八一)ごろ流行。
…素人が即興に寸劇を行うこと。茶番狂言。元禄(1688‐1704)のころに歌舞伎の三階の大部屋にいる下級の役者たちが茶汲み役を受けもっていたが,これを〈茶番〉といった。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」