花柳界(読み)カリュウカイ

デジタル大辞泉 「花柳界」の意味・読み・例文・類語

かりゅう‐かい〔クワリウ‐〕【花柳界】

芸者遊女社会遊里花柳ちまた
[類語]政界官界財界学界法曹界角界球界芸能界楽界劇界業界

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精選版 日本国語大辞典 「花柳界」の意味・読み・例文・類語

かりゅう‐かいクヮリウ‥【花柳界】

  1. 〘 名詞 〙 遊女、芸者などの社会。色里。花柳社会。
    1. [初出の実例]「花柳界(クヮリウクヮイ)にあくがれあるきて、学生本分を誤る」(出典当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙一九)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「花柳界」の意味・わかりやすい解説

花柳界
かりゅうかい

遊廓(ゆうかく)または三業地とそこに生活する人々の社会をいう。中国で遊廓を花街(かがい)、遊女屋を花柳苑(えん)などと称したものの移入語。花柳を二つに分けて花街、柳巷(りゅうこう)ともいい、近世末期には公娼(こうしょう)の遊廓を花街、私娼街を柳巷と区別したともいうが、明確に使い分けられてはいない。花街、柳巷ともに、さと、色町別名として寛政(かんせい)(1789~1801)ごろから用いられた。花柳界の名称は明治以後に急増し、そのころ進出した芸者を媒介とする遊所をおもに花柳界といった。花柳小説の多くも芸者社会を描写している。1945年(昭和20)以後はバーやキャバレーを含む歓楽街をさすことがある。なお、「はなまち」は花街を訓読みにした誤用である。

[原島陽一]

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