深沓・深履・深靴（読み）ふかぐつ

精選版 日本国語大辞典

ふか‐ぐつ【深沓・深履・深靴】

〘名〙

① 革製漆ぬりの立挙(たてあげ)の深い沓。雨、雪の時に用いる。《季・冬》

※延喜式（927）一八「神事及斎会之処、不_レ得_レ著_二深履_一」

② わら製の長靴。多く雪国で用いる。《季・冬》 〔俳諧・番匠童（1689）〕

※随筆・北越雪譜（1836‐42）二「深沓(フカグツ) 是はうちわらにて作りあむ」

③ 短靴に対して立挙が深く足くびまではいる靴。ブーツ。

※魔風恋風（1903）〈小杉天外〉後「編揚げの深靴を跫音(あしおと)荒く」

出典　精選版 日本国語大辞典