飲み物がわかる辞典 「深蒸し煎茶」の解説 ふかむしせんちゃ【深蒸し煎茶】 蒸す工程に通常より長い時間をかけて作る煎茶。渋味が少なくまろやか。茶葉は長く蒸すことでもろくなり、形状は細かくて粉が多く、水色(すいしょく)は黄みがかる。新茶のようなさわやかな香気はないが、甘く穏やかな香りがある。静岡県牧ノ原で昭和40年代、明治時代中期に戸塚豊蔵が当地で考案した「誘進流」の製茶法を基礎に深蒸しの製法で作られ始めた。形状や色沢の美しさよりも味を優先する製法であり、甘くまろやかな味わいが近年の嗜好に合って全国に普及した。 出典 講談社飲み物がわかる辞典について 情報