深見庄(読み)ふかみのしよう

日本歴史地名大系 「深見庄」の解説

深見庄
ふかみのしよう

古代宇佐郡深見郷(和名抄)が庄園化したものと推定される。宇佐御許山領(永和二年一〇月九日「散位某書下」太宰管内志など)。庄域は現安心院あじむ鳥越とりごえ今井いまいうけくち板場いたば有徳原うつとくばる舟板ふないたなどを中核とする一帯に比定され、地内には妻垣つまがけ社領の散在名である恒松つねまつ名なども含まれていた。「宇佐郡地頭伝記」に引く文安三年(一四四六)八月二日の宇佐郡深見領分四方指によると、「東は口戸之田之北之外より東之尾道を登り、柴山之横道を西え通す、恵良越之道を登り、芥神と申所有、是迄は東は筌之口領、西は深見領分也」とある。恵良えら越の道とは現在の今井・筌ノ口の間を通る道であり、芥神は板場のうちである。さらに南は豊前との国境、西は現在の有徳原内せんはたから舟板鳥越のうちうすつかを通り、北境は鳥越の大岩寺(現大巌寺)を横切る道あたりとなっていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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