渚院跡(読み)なぎさのいんあと

日本歴史地名大系 「渚院跡」の解説

渚院跡
なぎさのいんあと

[現在地名]枚方市渚元町

文徳天皇の第一皇子惟喬親王交野かたの遊猟に用いた別荘。付近は桜の名所で、「古今集」に在原業平の次の歌がある。

<資料は省略されています>

「伊勢物語」八二段には「いま狩する交野の渚の家、その院の桜ことにおもしろし。その木のもとにおりゐて、枝を折りてかざしにさして、上中下みな歌よみけり」として、右の歌が載る。承平五年(九三五)二月、淀川を溯航して京に向かう紀貫之は、「土佐日記」同月九日条に「かくてふねひきのぼるに、なぎさの院といふところをみつゝゆく。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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