最新 地学事典 「渡辺鉱」の解説
わたなべこう
渡辺鉱
watanabeite
化学組成Cu4(As, Sb)2S5の鉱物。直方晶系,空間群未決定,格子定数a1.451nm, b1.330, c1.796, 単位格子中16分子含む。微細な粒状結晶の集合塊。銀鉛灰色,不透明,金属光沢。条痕鉛灰色。劈開ないが,もろい。硬度4.5~5(VHN100 253~306kɡ/mm2),比重4.66(測定値)。反射光では安四面銅鉱に似るが,灰色で弱い異方性がある。内部反射なし。空気中での反射能は29~33%。北海道札幌市手稲鉱山の熱水鉱脈鉱床から石英に伴って産出し,清水正明ほか(1993)によって新鉱物として記載。手稲鉱山の鉱石鉱物の研究に貢献した東京大学の渡辺武男にちなみ命名。
執筆者:松原 聰
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

