最新 地学事典 「温度-圧力-時間経路」の解説
おんどあつりょくじかんけいろ
温度-圧力-時間経路
pressure-temperature-time path
一つの変成岩が変成作用を受けて最高温度条件(温度ピーク)に達し,さらに冷却する過程で,温度・圧力条件が変化した経路(履歴)を,温度-圧力座標上に表したもの。P-T-t pathとも。一般に,温度ピーク以降(温度下降期,後退変成作用)の経路については,さまざまな鉱物反応や鉱物の組成累帯構造などを基に解析される。一方,温度上昇期の経路はおもに非平衡残留鉱物としての包有鉱物や鉱物の組成累帯構造を基に解析される。都城秋穂(1994)は,この時期の変成作用を昇温期変成作用と呼んだ。広域変成帯の変成作用については,変成度の地域的・空間的変化に注目すると同時に,個々の岩石の温度-圧力-時間経路に着目することが重要である。
執筆者:小山内 康人
参照項目:後退変成作用
参照項目:鉱物の分類(化学組成による分類)
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

