日本歴史地名大系 「渭田郷」の解説 渭田郷ぬまたごう 群馬県:上野国利根郡渭田郷「和名抄」高山寺本は「末多」、東急本は「奴末多」と訓を付す。「日本地理志料」は「渭」は沼の同語とする。現沼田市下沼田町を遺名とみる。沼田盆地にはもと湖があったという伝説がある。利根川に薄根(うすね)川・片品(かたしな)川がそれぞれ合流する地点は、広い土地が開け、もと遊水池として大きな沼ではなかったかと考えられる。下沼田は薄根川の右岸に位置し、「上野国神名帳」利根郡に記す「従二位碓根明神」は一説では同地の武尊(ほたか)神社にあてられる。また沼田氏の発祥の地とされる。同氏の系譜は諸説あるが、天文元年(一五三二)沼田顕泰のとき、沼田台地の利根川を望む要害の地に移り沼田城を築城したという。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by