湖成鉄(読み)こせいてつ

最新 地学事典 「湖成鉄」の解説

こせいてつ
湖成鉄

lacustrine iron

湖底ないしは湖底堆積物中で形成された鉄ノジュールの総称湖沼性鉄,沼成鉄とも。北米北欧の氷河性の湖沼では非常に普遍的。豆状・粒状・粉状のものが多いが,cmサイズの大きいものもある。日本では報告が少ないが,琵琶湖ではよく知られている。琵琶湖では,最北部の葛籠つづら尾崎湖底で,土器類・岩石片を核にして成長し,数十cmに達するものがあり有名。そのほか比良沖・野洲川デルタなどで米粒状のものができている。盤状のものは鉄盤と呼ばれており,古琵琶湖層群などでよくみられる。湖成鉄の構成物はゲーサイト針鉄鉱)の集合体であるいわゆる褐鉄鉱沼鉄鉱とされてきたが,鉄とともにマンガンが濃集しているものが一般的らしい。したがって,湖成鉄というより湖成鉄マンガンと呼ぶべきものである。鉄とマンガンは同じように濃集するのではなく,鉄の多い部分とマンガンの多い部分が縞状に繰り返して成長している。琵琶湖の湖成鉄でも,葛籠尾崎沖の大きい湖成鉄で鉄とマンガンによる縞状組織が確認されている。河川・湖沼およびそれらの堆積物中の岩石礫等の表面は,一般に薄い鉄マンガン層に被覆されるが,湖成鉄の成因に関して,鉄ないしはマンガンの十分な供給,速い流れの存在,バクテリアの働きなどが要因として挙げられている。

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出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

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