源四郎(読み)ゲンシロウ

デジタル大辞泉 「源四郎」の意味・読み・例文・類語

げんしろう〔ゲンシラウ〕【源四郎/玄四老】

盗むこと。また、金銭をごまかすこと。もと、人形浄瑠璃社会の隠語
「おまいさんがたの、―してぢゃ菓子くわしんぢゃてて」〈滑・膝栗毛・八〉

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精選版 日本国語大辞典 「源四郎」の意味・読み・例文・類語

げんしろうゲンシラウ【源四郎】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 「げんしろ」とも ) 盗むこと。ものをごまかすこと。もと人形浄瑠璃社会の隠語だったものが、一般化した語。
    1. [初出の実例]「二年待ずに花香(はなが)をぬかし仕附の拵(こしらへ)取急ぐのは、源四郎追打やうに思われ最早(もはや)二度とはせぬことと」(出典洒落本・遊客年々考(1757))
  3. けちなことをいう、不良仲間の隠語。
    1. [初出の実例]「不良学生は〈略〉吝嗇な事を『源四郎』〈略〉など云ふは通り言葉にて」(出典:社会観察万年筆(1914)〈松崎天民〉現代の女学生)

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