花香(読み)ハナガ

デジタル大辞泉 「花香」の意味・読み・例文・類語

はな‐が【花香】

におい。いろつや。人を引きつける美しさをいう。転じて、心ばえ。
かしらを頭と敬ひし礼義ぞ仲間の―なる」〈浄・博多小女郎
花の香気。また、茶の芳しい香気。
「これ茶を一つ参らぬか、―一つとさし出だす」〈浄・浪花鑑

か‐こう〔クワカウ〕【花香】

花の香り。
仏前霊前にそなえる花と香。
「仏に―奉り」〈盛衰記・二〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「花香」の意味・読み・例文・類語

か‐こうクヮカウ【花香】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 花のにおい。花の香気。花気
    1. [初出の実例]「花香之性、軽々嗅之、頭脳爽快」(出典植学啓原(1833)三)
  3. 仏前、霊前にそなえる花と香。香花香華(こうげ)
    1. [初出の実例]「花香梵唄之荘厳、亦在南嶽之光儀」(出典:本朝文粋(1060頃)一四・為覚運僧都四十九日願文〈大江以言〉)

はな‐が【花香・端香】

  1. 〘 名詞 〙
  2. におい。いろつや。色香。優雅。色気。また、奥ゆかしい心ばえ。
    1. [初出の実例]「ただかかりをむねとし、詞を花香あるやうに使ひしなり」(出典:十問最秘抄(1383))
  3. 花の香気。また、煎じたてのかぐわしいかおりの茶。〔日葡辞書(1603‐04)〕

か‐きょうクヮキャウ【花香】

  1. 〘 名詞 〙かこう(花香)
    1. [初出の実例]「Quaqiǒ(クヮキャウ)。ハナノ ニヲイ」(出典:日葡辞書(1603‐04))

はな‐こう‥カウ【花香・華香】

  1. 〘 名詞 〙 仏前などに供える花と香。香華(こうげ)。けこう。
    1. [初出の実例]「花香を供養するは下分の宝をえつるなり」(出典:観智院本三宝絵(984)下)

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普及版 字通 「花香」の読み・字形・画数・意味

【花香】かこう(くわかう)

花の香気。唐・岑参〔西掖省即時〕詩 千門柳色瑣になり 三殿香、紫(しび)(宮殿)に入る

字通「花」の項目を見る

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