溜桶(読み)ためおけ

精選版 日本国語大辞典 「溜桶」の意味・読み・例文・類語

ため‐おけ ‥をけ【溜桶】

〘名〙
肥料とする糞尿を入れておく桶。また、それを入れて運ぶ桶。
百姓伝記(1673‐81頃)六「ため桶も日ざし能方に居て、四季ともに不浄よくくさるやうにせよ」
② 防火用として雨水を溜めておく桶。屋上軒先・町角などに置いた。天水桶
浄瑠璃・傾城島原蛙合戦(1719)二「心得ため桶ふまへて取付たる木ばな、のきばに裾を引かけて」
③ 酒・醤油などの醸造場で、液体を入れておいたり運んだりするのに用いる小桶
豚群(1926)〈黒島伝治〉二「二番口の醤油を溜桶に汲んで」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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