溝口派一刀流(読み)みぞぐちはいっとうりゅう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「溝口派一刀流」の意味・わかりやすい解説

溝口派一刀流
みぞぐちはいっとうりゅう

近世剣術の一流派。伊藤典膳忠也(いとうてんぜんただなり)の高弟で、幕臣の溝口新五左衛門正勝(しんござえもんまさかつ)を祖とする。1651年(慶安4)3月、将軍家光(いえみつ)の病気御慰めのため、一刀流剣術を御覧に供した溝口外記常吉(げきつねよし)の嫡子半左衛門重長(はんざえもんしげなが)(1579―1644)の異称とされてきたが、むしろ、境新右衛門成常(さかいしんえもんなりつね)の三男で、成常が早逝したため伯父である常吉に養われ、御書院番士で400石を領した五左衛門重朝(ござえもんしげとも)(?―1658)ではないかとされる。

[渡邉一郎]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル大辞泉プラス 「溝口派一刀流」の解説

溝口派一刀流

剣術の流派のひとつ。忠也派一刀流開祖・伊藤典膳忠也の高弟であった溝口新五左衛門正勝を祖として、その弟子の和田与兵衛重郷がひらいた流派。会津藩に伝承された「一刀流溝口派」とは系統が異なる。

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