滅紫(読み)メッシ

デジタル大辞泉 「滅紫」の意味・読み・例文・類語

めっ‐し【滅紫】

黒ずんだ紫色。けしむらさき。

けし‐むらさき【滅紫】

くすんだ紫色。めっし。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「滅紫」の意味・読み・例文・類語

けし‐むらさき【滅紫】

  1. 〘 名詞 〙 染色一つ。やや黒ずんだ濃い紫色であるといわれる。めっし。
    1. [初出の実例]「滅紫紙百七十九張」(出典:正倉院文書‐天平一九年(747)一二月二日~天平勝宝七年(755)一二月一五日・写経疏間紙充装潢帳)

めっ‐し【滅紫】

  1. 〘 名詞 〙 やや黒みがかった濃い紫色。けしむらさき。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

色名がわかる辞典 「滅紫」の解説

けしむらさき【滅紫】

色名の一つ。「めっし」とも読む。紫根しこんによる暗い灰色みの。「滅」は色を減じたことを意味する。古来から用いられた色で『延喜式えんぎしき』にも記述がある。低温で染色すると明るい紫になり、高温で染色すると滅紫のような暗い紫になるという。他の紫と同様に高貴な色であった。

出典 講談社色名がわかる辞典について 情報

今日のキーワード

ドクターイエロー

《〈和〉doctor+yellow》新幹線の区間を走行しながら線路状態などを点検する車両。監視カメラやレーザー式センサーを備え、時速250キロ以上で走行することができる。名称は、車体が黄色(イエロー)...

ドクターイエローの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android