コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

潑墨 はつぼくpō mò

世界大百科事典 第2版の解説

はつぼく【潑墨 pō mò】

中国絵画において,墨を適宜そそぎ散らしてできる形からくる視覚的な連想に従って山や石などを描きだすこと。中唐江南で活動した画家顧姓,王墨らによって始められた。用筆技巧を極端に重視した唐朝絵画の伝統に対する反逆であり,唐代までの人物画から宋代以降の山水画に中国絵画の中心的ジャンルが移ってゆく節目の役割を果たした。北宋山水画史の主流をなす李成から郭熙への系譜が,山や石を雲のように描くことを特長とするのは,人間の視覚に固有の連想能力を利用する潑墨画のそれを換骨奪胎したものである。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

世界大百科事典内の潑墨の言及

【水墨画】より

…それに対して現代,つまり張彦遠の同時代の絵画は,錯乱して趣がなく汚いという。その非難の対象となったものは,墨を口に含んで吹きつけて雲を描く吹雲という技法や山水画家の用いる潑墨といった技法で,その理由は線がないということであった。実際このころ,巷間で破墨とか潑墨とか呼ばれる技法が流行したようで,それらは山水樹石を主題としてとりあげ,用墨を重視して用筆すなわち線描を軽視ないしは否定するような傾向があった。…

※「潑墨」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

潑墨の関連キーワード唐朝名画録五代美術傅抱石郭忠恕指頭画破墨人立玉澗

今日のキーワード

天網恢恢疎にして漏らさず

《「老子」73章から》天の張る網は、広くて一見目が粗いようであるが、悪人を網の目から漏らすことはない。悪事を行えば必ず捕らえられ、天罰をこうむるということ。...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android