澄江の化石出土地域(読み)ちょうこうのかせきしゅつどちいき

世界遺産詳解 「澄江の化石出土地域」の解説

ちょうこうのかせきしゅつどちいき【澄江の化石出土地域】

2012年に登録された世界遺産(自然遺産)。生物の多様性が急速に拡大した5億3000万年前の古生代カンブリア紀前期の海洋生物化石群が、1984年以降、中国雲南省澄江県の丘陵地の512haの地域で発見されている。無脊椎動物や原始的な脊椎動物の化石が多数発掘されており、少なくとも16門196種に及ぶ動物が確認され、現在ある動植物種のほぼすべてが網羅されていた。化石として発見された豊富な動物種は「澄江動物群」と総称されている。これ以降、澄江は一躍注目の的となり、現在でも発掘調査が進められているが、自然遺産の登録が行われた。澄江動物・植物群は、その種の豊富さに加え、保存状態のよさも特筆すべきものがあり、通常は化石として残らない軟組織も確認ができ、そこから得られる情報量は多大である。◇英名はChengjian Fossil Site

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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