濫筆(読み)らんぴつ

精選版 日本国語大辞典 「濫筆」の意味・読み・例文・類語

らん‐ぴつ【濫筆・乱筆】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 文字を乱暴に書くこと。書体の乱れていること。自分筆跡をへりくだっていうこともある。みだれがき。
    1. [初出の実例]「得々の状は乱筆御判読も出来兼ぬる縦塗横抹の書翰紙に溢れ」(出典:思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉三)
  3. むやみに書きまくること。
    1. [初出の実例]「是れでは合はぬの割仕事に、時間を厭ひ費用(いりめ)を減じて、十を以て一に更ふる粗画濫筆(ランピツ)」(出典:うもれ木(1892)〈樋口一葉〉一)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

放射冷却

地表面や大気層が熱を放射して冷却する現象。赤外放射による冷却。大気や地球の絶対温度は約 200~300Kの範囲内にあり,波長 3~100μm,最大強度の波長 10μmの放射線を出して冷却する。赤外放射...

放射冷却の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android