瀬戸内晴美(読み)せとうちはるみ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

瀬戸内晴美
せとうちはるみ

[生]1922.5.15. 徳島
小説家。徳島高等女学校を経て,1943年東京女子大学国語専攻部卒業。早くから文学を愛好し,50年頃から少女小説を書きはじめた。丹羽文雄に師事し,『文学者』の同人に参加,『田村俊子』 (1960) で認められ,第1回田村俊子賞を受賞した。また,『夏の終り』 (62) 以下,複雑な人間関係を通して女人の愛欲を描いた私小説がある。そのほか『青鞜』の新しい女たちの生き方を綴った『美は乱調にあり』 (65~66) や,大逆事件に連座した女性革命家の記録『遠い声』 (68) ,自伝『いづこより』 (74) ,『インド夢幻』 (82) など。 73年出家し,中尊寺で得度式をあげ,瀬戸内寂聴を名のる。 96年芸術選奨文部大臣賞受賞。 97年文化功労者。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディアの解説

瀬戸内晴美【せとうちはるみ】

小説家。徳島市生れ。東京女子大学国語専攻部卒。戦後,夫の教え子との恋愛事件で出奔,正式離婚後上京し,《文学者》同人となる。同人誌《Z》から応募した《女子大生・曲愛玲》が新潮社同人雑誌賞をとるが,受賞第1作《花芯》はポルノグラフィーと酷評され,発表の場を失う。《田村俊子》の田村俊子賞受賞で再起。《夏の終り》で女流文学賞を受賞して地位を確立した。ほかに谷崎潤一郎賞《花に問え》など。1973年中尊寺で得度,法名寂聴。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

スト破り

ストライキの際、使用者側について業務を続けること。特に、使用者がストライキに対抗して雇用者の一部や外部からの雇用者を就業させること。また、その労働者。スキャッブ。...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

瀬戸内晴美の関連情報